じつは着物は最高にサスティナブル

先日、お若いときに誂えた小紋が
まだ着られるかお見立てしてほしいと
依頼があり拝見したところ
白地にグレーの葉の柄で
発色の良いピンクの八掛がついていました。

着物自体はそんなに派手ではないので
八掛をピンクからグレーに交換し
今のご寸法に合わせて!?お仕立て替えさせていただきました。

思ってたよりもずっと素敵になり、
大変喜んでいただきました。

ちょっとのことですが、
袖口と裾から覗くピンク色が消えるだけでも
だいぶ落ち着くことに、いつも驚かされます。

SDGsが叫ばれて久しいですが
資源に乏しくものを大切にした
日本人の着物文化は最高にサスティナブルです。
解いて洗うと元の反物に戻り、
改めて縫い直しができる
たくさんの知恵が詰め込まれているのです。

着物が今の型になっている理由を若い方
のみならず殆どの方が知らないことと思います。

家内(女将)が着ているお気に入りの着物の
なかには洗い張りと仕立替えを繰り返し、
最後は袖を身頃に使うまで大事に来た着物もあります。

きちっとした織物や染め物は購入するとき
少々決断を要しますが工賃をかけてでも
大事に着たい気持ちにさせてくれます。

洗い張りの職人、和裁職人、染職人など
細分化されうまく循環していたシステムは
今は殆ど壊滅的で使い捨てになってしまっているのは残念に思います。

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