大正ロマンのきもの
今から20数年前に
「大正ロマンのきもの」と言うのが流行したことがあります。
どんな感じか皆さん想像できますか。
今でもその流れをくむ、きものを時々目にしますが、
その「大正ロマン風のきもの」を見るたびに
ちょっと切ない気持ちになります。
当時のそれは今のレトロきものよりもっと地味で
黒地、煉瓦色や、モスグリーンなどの地色が多く、趣が違いました。
当時働いていた呉服店でも、店頭のほとんどが
この大正ロマンのきもの。
確か「中森明菜のDESIRE」のきもの!?衣装。
これがブームに火を付けたように記憶してます。
中森明菜のようにしたいと言うお嬢さんたちが結構いました。
変わっていたのは、細帯を礼装のきものに使ったところです。
訪問着や振袖にも袋帯を半分にしたような、細帯を締める方も
いらっしゃいまいした。
流行とはいえ20代のお嬢様に(私も20代)考えられないような
地味なそして、掟破りのきものを販売していたものです(懺悔)。
多分、流行の終わりとともに、着づらくなったでしょうし
今着ようと思っても逆に地味すぎるのでは。。
同じ時期に流行にとらわれない(お母さんや、おばあちゃんの
助言に素直に従った?!)方に誂えて頂いた古典柄は
帯あわせで現役で着られるでしょうし、派手になっても
お嬢さんに譲ることが出来ます。
この違い大きいでしょ。でも欲しいときは、欲しいんですよね。
そんな経験があるので、自分のお店、基本は正当派。
と言っても個性的な物は好きです。(これとっても微妙)
明らかに流行物とか、奇をてらったものに、抵抗があります。
何となく解って頂けますか??
「た」